国内避難民キャンプ
定期訪問
MABADILIKOは国内避難民キャンプを定期的に訪問し、運営するプロジェクトの対象となる患者さんのピックアップを行ったり、現地の医療ニーズの把握に努めたりしています。
写真でご紹介していますように、キャンプでの生活環境というのは想像を絶するものです。
皆さん、テレビや新聞などで、白いテントが無数に並ぶ難民キャンプの様子を1度はご覧になられたことがあると思いますが、そのテントの中がどのようになっているのか、実際難民としてそこに避難してきた人々がどのように生活しているのか、ご存じの方は少ないかも知れません。
テントの中はたいてい、出入り口の付近に調理道具などの家財道具が置かれており、奥が寝床になっています。床はむき出しの地面で、雨が降ると水浸しになります。火山の溶岩で出来たゴツゴツとした岩のせいで、マットレスを1枚引いたとしても、とても体を休められるような状態ではありません。
更に、2畳あるかないかというスペースに、5人6人、多ければ10人近くもの一家が、夜になると折り重なるようにして眠ります。マットレスがなく、岩の上に干し草を敷き詰めて、そこを寝床としているテントもありました。
中には、テントの屋根や側面が修繕されないままボロボロになっているテントもあり、内部の環境はとても雨風を凌げるような状態ではありません。このような環境で生活しなければならない過酷さ、いかに病気や感染症に罹りやすいかは、言うまでもありません。
MABADILIKOは現在、1~2か月に一度の頻度で、国内避難民キャンプを定期訪問しています。
キャンプには他NGOが医療・水・食料・衛生(トイレ)などの分野で援助を行っていますが、避難民の数に対して、質・量共に、とても十分な支援が行き届いているとは言えません。
例えば、「医療」に焦点を当ててみると、マラリア(少数の重症なものは除く)など、数日の服薬で治療が完了するような、治療が比較的容易な疾患に対しては、他NGOによる支援の介入があるものの、慢性疾患や一定期間にわたるフォローが必要な疾患については、受け入れ先がなく、放置されたままになっているという現実がありました。
そのため、MABADILIKOは現地で特に問題となっている慢性疾患・先天性の疾患や細やかなフォローが必要となるケースに焦点を当てることで、妊婦と子供の死亡率の低下に貢献していくプロジェクトを立案しました。