妊婦さんを対象とした
エコー・キャンペーン
全ての妊婦さんを対象とした、エコー・キャンペーンを実施しました。「初めてエコー検査を受けた」という妊婦さんが大半でした。
MABADILIKOは2024年7月1日から一週間、全ての妊婦さんを対象として、無償でエコー検査をするキャンペーンを実施しました。
キャンペーンの周知にあたり、ビラの配布・教会やラジオでの宣伝を積極的に行った結果、期間中は毎日、順番待ちの妊婦さんの長い行列ができるほどの盛況ぶりでした。
この一週間のキャンペーンで、合計102例のエコー検査を実施することが出来ました。
訪れた人の感想を伺うと、「こんな機会がない限り、出産までエコー検査を受けることはなかった」「検査を受けられて、とても嬉しい。赤ちゃんが順調に発育していることが分かって安心した」というフィードバックがありました。
更に、既往妊娠分娩歴にかかわらず、大多数の人が「エコー検査を受けるのは初めてのこと」だと話してくれました。
(※WHOは妊娠期間を通して、初期・中期・後期の3度、エコー検査を受けることを推奨しています。それぞれ検査の目的は主に、初期:妊娠の確定、中期:奇形の有無と発育の経過観察、後期:出産日の予想と臍帯や胎児のポジション把握)
このキャンペーンを通して、村落部であればまだしも、GOMA市内であっても、「妊娠中に一度もエコー検査を受ける機会のないまま出産に至る」お母さんが大半であるという現実が浮き彫りになり、コンゴの医療レベルの現状を痛感しました。
「医療レベル」という表現は正確には正しくないのかもしれません。エコーのできる病院・設備はあって、人々も妊婦検診の大切さは理解しているのです。分かっていても、受けられない経済状況があるのです。
たとえエコーが数ドルだとしても、そのお金があれば食べ物を買う方が先。検査を受けないまま出産するのはとても不安だけれども、ほかに方法がない、仕方がない・・・というのが現実です。
エコーの器械は消耗品ではないので、無償で行ってもMABADILIKOが捻出しなければならないものというのは検査のためのジェルくらいです。病院の運営が軌道に乗れば、いまは期間限定のこのエコーキャンペーンを常時開催にしたい…そんな計画もしています。