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保健センターとの連携による、エコー健診プロジェクト開始

 2024年9月、MABADILIKOメディカルセンターの近くにある保健センター(CENTRE DE SANTE AFIA HIMBI)へ、妊婦健診と乳幼児健診の視察にお邪魔して来ました。


 妊婦健診はまず母親教室のような講義から始まり、妊娠の経過のお話や分娩の兆候、妊娠中に気を付けるべきお腹の張りなどの事項が看護師さんによってレクチャーされます。この日は妊婦さん6名が来られていましたが、皆さん真剣に耳を傾けて聞いておられ、そして、そこはさすがコンゴ、レクチャーが一方通行になるはずもなく、活発に次から次へと質問が飛び交い、それはそれは、賑やかな母親教室でした。




 

 印象的だったのは、現地の野菜で「食べると子宮収縮の作用をする」ものがあるそうなのですが、気を付けて!と伝えられていたのがここならではのものだと感じ、興味深かったです。


その後、血圧・体重を測って、別室にて触診。子宮の底長を測定してから、赤ちゃんの心音を確認。(日本では、赤ちゃんの心音は超音波心音計などで自動で測りますが、途上国ではたいてい、以下の写真のように木の筒の様なもので聴取します。木製とはいえ、これも名前はちゃんと「聴診器」と呼びます。)



 妊婦さんは妊婦健診用の用紙を毎回持参し、そこにきちんと毎回の記録がされ、破傷風の予防接種も行われるなど、健診はとても体系的に整えられていました。※保健センターには数年前、ユニセフなどの国際支援組織が入って、建物・設備・健診システムが整備され、よく機能しています。懸念事項を挙げるとすれば2点、1つはエコー検査が行われていないこと、もうひとつは妊婦健診に初めて訪れるのが、平均妊娠6か月前後と、少し遅いということでした。


前回7月に1週間だけ開催したエコーキャンペーンの後、これを何とか恒常的にできないものかと思案していましたが・・・その後、とんとん拍子に保健センターと話が進み、週に2回(火・金曜日)の妊婦健診の日に合わせて、MABADILIKOでエコー健診をさせてもらえることになり、嬉しいことに10月1日から始まっています。(妊婦健診の最後に”紹介”の紙を配ってもらい、希望者はMABADILIKOでエコー検査、という流れ)


 この規模であれば、大きな予算がなくてもどうにか続けていくことが出来そうです。視察がこんな形で実を結ぶとは思ってもみなかったのですが、今回の、この1つの保健センターとの提携を、これから2つ3つと増やしていくことを現在の目標にしています。



 おしまいに、乳幼児健診の様子もご紹介します。こちらも毎回持参する紙に身長・体重・予防接種の履歴が記録され、システムがしっかりと構築されていました。

 

この体重測定はなかなか迫力がありますね。




 コンゴのお母さんのキャラクターは、たいてい「あまり動じることのない肝っ玉母さん」という雰囲気ですが、意外にも?我が子が注射される瞬間はいたたまれないようで、どのお母さんも予防接種の針が近づくと、キュッと首を反対の方へ向けて目をつぶっていました。一見、どっしり構えているように見えるお母さんたちが、皆全く同じ反応をするそのギャップがとても可愛らしく、子を想う母の気持ちにほっこりさせられました。





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